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正社員、パート、アルバイトなど従業員を採用した時の手続きー労働安全衛生法
従業員を採用した際に、安全衛生に関して義務付けられている事項があると聞きました。
具体的に教えてください。正社員、パート・アルバイト等あらゆる雇用形態の従業員を採用したときは、大きく分けて、
1.労働基準法に基づく手続き
2.労働安全衛生法に基づく手続き
3.雇用保険、健康保険および厚生年金保険の手続き
が必要です。
本編では、2.労働安全衛生法に基づく手続きについて見ていきます。
正社員、パート・アルバイト等雇用形態を問わず労働者(以下、「労働者」という)を雇い入れたときは、当該労働者に対してその従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行うことが定められています。
また、労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対して健康診断を行うことが定められています。いずれも事業者に義務付けられたものであり、確実に実施しなければなりません。
<雇い入れ時の教育>(労働安全衛生規則第35条)
労働者を雇い入れたときは、遅滞なく、次の事項について、教育を行なわなければならないことになっています。ただし、労働安全衛生法施行令第2条第3号に掲げる業種(その他の業種)※1の事業場の労働者については、第1号から第4号までの事項についての教育を省略することができます。
1 機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること。
2 安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱い方法に関すること。
3 作業手順に関すること。
4 作業開始時の点検に関すること。
5 当該業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。
6 整理、整頓及び清潔の保持に関すること。
7 事故時等における応急措置及び退避に関すること。
8 前各号に掲げるもののほか、当該業務に関する安全又は衛生のために必要な事項
※1 上記1~4までを省略できるのは次の業種以外の業種です。
林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゆう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゆう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業、機械修理業
*パートタイマーおよびアルバイトなどの短時間労働者に対しても例外なく実施しなければなりません。
<雇い入れ時の健康診断>(労働安全衛生規則第43条)
常時使用する労働者※2を雇い入れるときは、次の項目について健康診断を行わなければならないことになっています。なお、雇入時は、年齢にかかわらず、すべての項目について行う必要があります。
1 既往歴及び業務歴の調査
2 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
3 身長、体重、腹囲、視力及び聴力(千ヘルツ及び四千ヘルツの音に係る聴力をいう)の検査
4 胸部エックス線検査
5 血圧の測定
6 貧血検査(血色素量及び赤血球数の検査)
7 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP の検査)
8 血中脂質検査(LDL コレステロール、HDL コレステロール、血清トリグリセライドの検査)
9 血糖検査(HbA1cでも可)
10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
11 心電図検査
なお、医師による健康診断を受けた後、3月を経過しない者を雇い入れる場合において、その人がが当該健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、当該健康診断の項目に相当する項目については、この限りでないとなっています。
※2 パートタイマーおよびアルバイトが「常時使用する労働者」に該当する場合
(平成19年10月1日付基発第 1001016 号)
次の①および②のいずれの要件をも満たす人であること。
① 期間の定めのない労働契約により使用される人(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の契約期間が1年(労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第45条において引用する同規則第13条第1項第2号に掲げる業務に従事する短時間労働者にあっては6月。以下この項において同じ)以上である人並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている人及び1年以上引き続き使用されている人を含む)であること。
→要するに、無期契約および有期契約であっても1年以上勤務しているか見込まれるパートタイマー・アルバイトを指します。
② その人の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。
なお、1 週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者
の 1週間の所定労働時間数の 4 分の 3 未満である短時間労働者であっても上記の①
の要件に該当し、1 週間の労働時間数が、当該事業場において同種の業務に従事する通
常の労働者の 1 週間の所定労働時間数のおおむね 2 分の 1 以上である人に対して
も一般健康診断を実施することが望ましいこととされています。
*実務上、雇い入れる人に上記の健康診断を実施できる医療機関(かかりつけ医や最寄りの病院等)に行って受診してもらい結果を会社に提出してもらう形にすることで簡便に実施することができます。なお、その場合でも費用は会社が負担しなければなりません。
(参照元:【厚労省】定期健康診断等について)
当法人では従業員を採用した際の労働安全衛生法に基づく手続きのサポートや入社時の各種届出代行も行っています。
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参照元:https://jsite.mhlw.go.jp/tochigi-roudoukyoku/library/tochigi-roudoukyoku/seido/eisei/teiki.pdf